
30年も前の面白い新聞記事が今も記憶に残っている。
その記事は、
「ある雪の夜、泥棒が民家に入った。
通報を受けた警察がやってくると、犯人の足あとが雪の上にくっきりと残っていることがわかった。
いつの間にか雪はやんでいたのです。警察官がその足跡を辿っていくと、なんと犯人の家にたどりついてしまったというのです。
もちろん、泥棒は逮捕されました。泥棒が家を出た時は雪が降っていたものの、途中でやんでしまったのです。
しかし、緊張していたのか、単にうっかりしていたのか、雪がやんでいることに注意を傾けることがなかったのでしょう。そのため、自分の家まで続く足跡をしっかりと残してしまったのです。
山間部では、雪の層を地層のように調べると、いつ降った雪かわかり、その時、空気中の汚染や生物の様子が積もった雪に固定されて残るのです。地層ならぬ、雪層には、情報を固定し、残す特別な働きがあります。雪は降り、そして積もるのです。

「水に流す」という言葉がありますが、雨も同じく、すべてを洗い流すものです。
交通事故の現場が雨で洗い流され、重要な証拠が無くなってしまったということがよくあるようです。
幼い子供が自転車もろともトラックにひかれ死亡した事件をテレビで見ましたが、トラックは逃走し、ひき逃げ事件として追っているが、当日は激しい雨で、トラックからはげ落ちた塗料もブレーキの跡などの証拠も失われ、車種の特定さえできないとのことでした。
雨は良い意味でも悪い意味でも、洗い流してしまうのです。