2005年9月4日、深夜から翌朝にかけて東京杉並区を中心に1時間100mmを超える豪雨が降りました。
1時間雨量は杉並区下井草で112mm三鷹市新川で105mmが観測されました。

この豪雨はきわめて狭い範囲に記録的な大雨をもたらした1999年7月21日の練馬豪雨とは異なり、比較的広い地域で激しい雨が観測されました。新宿区、練馬区、北区、世田谷区、狛江市、埼玉県の川口市と比較的広範囲で1時間雨量が100mm以上を記録しました。
雨量は午後8時過ぎから、日付が変わるころに集中しました。豪雨の代表てきな夏の夕立ちは「夕方」に降るので、この名がありますが、近年の都市型の豪雨では、深夜型が増えている特徴があります。
典型的な都市型の豪雨として、練馬豪雨を考えると、杉並豪雨は降雨時間も比較的長時間降ったことが違いとして取り上げられます。
3、4時間降り続いたため、前述の下井草では264mm、練馬区の石神井で240mm、杉並の久我山で240mmを観測しました。
沖縄の東にある台風の湿った空気が関東に流れ込み、東北地方には秋雨前線の停滞により冷たい空気が北から関東地方に流れ込んできました。
南の湿った暖かい空気と、北の冷たい空気が関東地方でぶつかり合い、大気が不安定になったことが、この豪雨の原因となりました。
神田川、妙正寺川、善福寺川などが氾濫し、中野区と杉並区で3200棟が床上、床下浸水になりました。
環状7号線の地下40mの巨大貯水池(環七地下調整池)は貯水量24万tの大きさで、集中豪雨の水を流し込んで、河川の氾濫を防止するためのものです。この貯水池は約1時間で満杯になり、3、4時間降り続いた今回の豪雨には間に合いませんでした。
工事中のさらに巨大な貯水池(環七地下調整池第2期工事部分30万t)へ、緊急で排水しましたが、増水の勢いが速すぎて、間に合いませんでした。それでも、緊急の措置のおかげで、被害を最小限に抑えることができたと考えられています。